メダカ用ソイルでダンゴムシを飼う
日陰に暮らす、地味なイメージの強いダンゴムシ。ところが、世界を見渡すと奇抜な配色や形のダンゴムシが沢山います。
その魅力の一つに、穴を開けたタッパー型の食品保存容器と腐葉土があれば飼えてしまう手軽さがありますが、その一方で雑虫や雑菌の温床になりやすい腐葉土は、飼育を躊躇う原因でもあります。
そこでこの記事では、腐葉土の代わりにメダカ用ソイルを用いた飼い方を紹介したいと思います!!
ダンゴムシのソイル飼育とは
腐葉土を一切使わず、赤玉土などの無機質材(Soil)を用いて、餌として亀や兎用飼料を与える飼育法です。 筆者は、オリジナルの配合土で50種程のダンゴムシの飼育実績があります。
最近では、Merulanella sp. Red Diabloのブリードに成功しました。
Soil飼育のススメ
・コバエが湧きにくく、匂いが少ない
・給餌するとダンゴムシ達の反応がよい
・床材の清掃が慣れれば5分!
【ダンゴムシのソイル飼育 】
その要点は①床材、②保湿材、③保水材という、それぞれ役割を分けた異なる材料を組合せて、あとは容器の通気性と飼育するダンゴムシの種類に応じた水やりで管理する飼育方法になります。
飼育容器について
今回は、小さな容器でも飼えるという実例に、Seriaで販売していたクリアケースミニを加工して使いました。通気口は30mmの穴を開けています。
通販▶︎ https://monosizecatalog.com/item-4973430019781/
床材
メダカ用ソイルは扱いやすい容量と手頃な値段、適度な硬さと粒サイズが特徴です。これに有機石灰を混ぜ込んで使用しました。
どれも通販サイトのAmazonで入手可能です。
ちなみにメダカ用ソイルには、主な原材料が黒ボク土と赤玉土の商品があります。どちらでも問題ありませんが赤玉土は湿り具合が分かりやすいです。
有機石灰は全てのダンゴムシに必ず必要ではありませんが、ミネラル補給と凡庸性を高める目的で加えています。
保湿材
手軽な材料としてミズゴケがありますが、劣化しやすく、幼体が中に潜ると交換の手間があるので私はベラボンのLサイズを愛用しています。
一見、爬虫類や昆虫飼育で使うヤシガラに似ていますが、こちらは園芸用でヤシガラをスポンジ状に特殊加工した似て非なるものです。
保水材
ソイル飼育は腐葉土と異なり、それ自体はダンゴムシの餌にならず劣化することがないので、容量のない小さな容器で飼育が可能ですが、水もちが悪くなります。
そこで、容器の底に薄くスライスしたオアシスなどの保水性のあるものを敷きます。今回は、Seriaで見つけたPVA製の吸水クロスを水を含ませてから固く絞って使いました。
※ミズゴケは幼体が入り込み、掃除の手間が増えてしまうので不向きです。
セッティング
まず小袋にソイル200ccに対して有機石灰を小匙1ほどの割合で加えてよく混ぜます。
ソイルを敷いたら、1/3ほどに軽く霧吹きして、湿らせたベラボンをその上に置きます。
このとき、全体に霧吹きしないよう注意してください。ダンゴムシは乾いた所と湿った所を用意して湿度勾配をつけた飼育が上手くいきやすいです。
あとは樹皮などのシェルターと餌皿を置いたら完成です。
ちなみに餌皿は、ANT STREET MARKETさんの餌用小皿(100円)です。
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給水と給餌について
ソイル飼育は、腐葉土飼育にない手間として小忠実な水遣りと給餌があります。
容器の通気性と保湿材の材質にもよりますが、夏季は週一、冬季で週2回ほどベラボンに霧吹きが必要です。また、それでは底面が乾燥するので2〜3週間に一度は様子をみて隅一箇所に、シリンジを使い1〜2ccほど注水します。
給餌は週に1回、カビが気になるようであれば数日に一度のペースでレプトミンやテトラミン、ラビットフードなどを与えます。たまにボレー粉をひとつまみ与えると調子が良いです。
▶︎シリンジはダイソーなどの100円Shopの化粧品やコスメコーナーで化粧品の移し替え用具として販売してます。
床材の掃除について
シェルター下などに糞が堆積して、霧吹きの水滴を弾くようになったら掃除のタイミングです。また、この飼育法はコバエは湧きませんがトビムシがよく増えるので、目立ちはじめたら掃除するのも良いでしょう。
掃除はベラボンやシェルター、生体をある程度回収して、床材をふるいにかけたら終了です。あとは床材を再利用してレイアウトを復旧。最後にバケツに溜まったゴミから幼体を回収すれば完了です。
最後に
長々と書いてみましたが、いかがでしたでしょうか??
今回紹介したメダカ用ソイルを使った飼育法は、オカダンゴムシとレモンブルー、アンバーダッキー、マーブル、ケンティンで実験飼育をはじめて3ヶ月が経ちました。そして先日、やっと子を確認できたので、この記事を公開することにしました。
ケンティンも今のところ飼えてはいますが、より石灰質を好むオパールやニライカナイを飼育する場合は、別途にコーラルロックの砕石などを加える事をオススメします。
この記事で少しでもダンゴムシ飼育のハードルが下がるキッカケになれば嬉しいです。何か御不明な点ありましたら、Twitter等で気軽に質問下さい(^^)
Twitter▶︎ みけ@だんごむし探究家
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