【2025.01更新】だんご虫のSoil飼育のHOWTO
はじめに
ご報告が遅くなりましたが、旧Twitterの頃から活動してきたアカウントが2500フォロワーを超え、Instagramのアカウントも気付けば300人以上の方々が見て下さっています。
当初、ダンゴムシは腐葉土で飼うのが一般的で、私ぐらいしかしていなかったダンゴムシのSoil飼育も今では多くの方がチャレンジしてくださってます。
そこで、この度は皆様に一つ、私のノウハウを公開することにしました。
いまから伝える飼育法は、私がSoil飼育を始めたばかりの頃の飼い方になりますが、いまもオカダンゴムシなどの普及種の飼育に使う飼い方になります。
是非皆様も、これを参考にご自身のオリジナルの飼い方を見つけてられましたら嬉しいです。
1.Soil飼育とは
腐葉土を使わず、熱帯魚や爬虫類用の底材や園芸用土の赤玉土などを用いた飼育法になります。
その特徴として、給水などの世話の頻度が増えたり餌は餌として別に与えるので、腐葉土飼育よりも手間を増やす点では効率は悪くなります。
しかし、雑虫が湧きにくかったり、容器の工夫次第で色々と楽しめる新しい飼い方です。床材の掃除が数分で終わるのも利点です。

2.具体的な方法
ソイル飼育は主に容器、保水材、床材の3つのバランスをダンゴムシに合わせる事で衛生的に飼う、脱腐葉土飼育の方法になります。
1)容器について
ダンゴムシは蒸れに弱い種類が多いです。そのため、適度な保湿性と通気性のある容器がベストです。以前は種類毎に通気穴に工夫をした自作容器を愛用してましたが、最近はガラス水槽も使ってます。


※GEX グラステリア フィット 150CUBE plusは、通気性が調整出来て、非常に使いやすいです。
ちなみに、管理重視の場合は虫籠や食品保存容器の蓋に適度に穴を開けて不織布を挟んだ容器が手頃な飼い方になります。
2)保湿材と吸水材
ダンゴムシの多くは蒸れに弱く、 ビチャビチャな環境が苦手です。結果、水捌けの良い床材を用いるのですが、それでは通水性があるので底がビチャビチャ、保水力もありません。
そこで必要となるのが余計な水分や湿気を吸う吸水材になります。
また、ダンゴムシの飼育は湿度勾配を作る事でダンゴムシが好みの湿度を行き来できるようなセッティングを心がけます。そこで必要となるのが保湿材になります。
今回は、吸水材に100円ショップのセリアで見つけたPVAスポンジ、保湿材にベラボンLを用います。

※ベラボンは爬虫類の床材用などのヤシガラでも代用出来ますが、保湿性は劣ります。
3)床材
飼育者のノウハウが生かされるところですが、案外となんでも良かったりします。私は、掃除のしやすさや通気性、保水性などにこだわったオリジナルの配合用土を作っていますが、普及種にはテラリウムソイルも使用します。
4)餌
ダンゴムシは生態系の分解者であり、有機物であれば選り好みなく色々と食べる、とても飼いやすい生き物です。
具体的にはエビやメダカ、金魚や亀用などの水棲生物用のフードは水を含んでもカビにくく与えてやすいです。
ちなみに、餌はかならず餌皿で与えます。カビたら交換します。食べ残しが堆積するとコバエの温床になります。
餌皿は蟻用の小さなものが便利です。

▶︎https://shop.ant-street.net/items/53090878
2.セッティング
これはあくまでも一例で、今回はオカダンゴムシ飼育のセッティングを紹介します。
①底面に吸水材のPVAスポンジを敷き、奥半分に霧吹きします。そして隅に、水を含ませて絞って濡らしたベラボンを置きます。

※今回は分厚いスポンジを半分にスライスして敷きました。
②テラリウムソイルを敷き、奥側1/4ほどに霧吹きして湿度勾配を作ります。そして隅のベラボンにも霧吹きします。

③シェルターの樹皮、石灰石、餌皿に餌を置いて完成です。

※石灰岩や化石サンゴをレイアウトに加えると調子が良いです。
3.メンテナンス
日常の世話として給水と給餌、掃除があります。
Soil飼育は、腐葉土飼育よりも世話の手間はありますが、餌皿に集まるダンゴムシ達が観察しやすかったりと、魅力も沢山あります。
給水と給餌
3〜4日に一度、ヤシガラに霧吹きします。霧吹きはヤシガラを押し固めた隅(今回は)を重点的にします。床材には霧吹きはしません。餌はカビていたら交換します。また、乾燥し過ぎな場合は、奥の壁面に霧吹きして給水します。くれぐれも加湿のし過ぎに気を付けてください。
掃除
だいたい3カ月から半年ほどすると、ダンゴムシの糞で床材が目詰まりして水捌けが悪くなります。トビムシが目障りなほど増えた頃も掃除の目安になります。
この飼育法は掃除がとても簡単なので、是非まめに掃除してあげて下さい。雑虫予防にもなります。
手順としては、シェルターやヤシガラ、ダンゴムシを別の容器に移します。次にバケツに細目のふるいをセットして床材をひっくり返します。あとは数回振って汚れを落としたら、レイアウトを復旧します。最後にバケツに落ちたダンゴムシの赤ちゃんをプラスチックのスプーンなどで拾い集めれば終わりになります。
▶︎掃除の様子
https://x.com/conta_bicho/status/1683355704864944128?s=46&t=BCmmsUyIEU1MPMAcRPMHiQ
最後に
ここで使用した用品は全てcharmで購入可能です。
▶︎https://www.shopping-charm.jp/

▶︎ベラボンはAmazonでも販売してます。
飼育容器は通気性のある虫籠や蓋に穴を開けた食品保存用タッパーなど身近なもので代用できます。
※PVA製のスポンジとクロスは、お近くの100円ショップ seriaを探してみて下さい。代用品を使う場合は、有害な成分がないことをよく確認して下さい。
※ちなみに、charmで販売している化石サンゴはおススメです。Sを床材に混ぜ込んでみたり、MやLは石灰岩地や洞窟生息種の飼育のレイアウトに最適です。
以上、長々となりますが当方での飼い方の一例になります。参考になりましたら嬉しいです。
みけ
https://x.com/conta_bicho?s=21&t=BCmmsUyIEU1MPMAcRPMHiQ
